1. 主要ページへ移動
  2. メニューへ移動
  3. ページ下へ移動

ワキタ×ワキタCSS技術開発×大裕

測量を超越したICT施工をサポートし、全国の建設現場をワンストップでDX推進する

  • 建機事業

i-Construction 2.0の推進が加速するなか、建設現場のDXはどこまで進んでいるのか。ワキタグループ3社のキーパーソンが、ICT施工の現状と課題、そして3社連携が生み出す価値について語り合った。

株式会社ワキタ 首都圏建機レンタル統括部 ICTソリューション部 部長

池田 敏彦

株式会社ワキタCSS技術開発 代表取締役社長

小林 光

大裕株式会社 取締役

辻 宗克
i-Constructionは2016年に始まり、建設現場の生産性向上と省人化を目指して推進されてきた。国土交通省は現況把握から検査まで5つの工程を定め、3次元データの活用を促進している。しかし、大手と地方では浸透度に大きな差がある。ワキタ、ワキタCSS技術開発、大裕の3社は、それぞれの強みを掛け合わせ、この課題に挑んでいる。

建設現場は10年でこう変わった

10年前の建設現場と今では、雰囲気がまるで違う。社長の小林は創業40年の測量会社を率いるなかで、その変化を肌で感じてきた。

小林社長:見た目が劇的に変わりました。女性や若手が増え、清潔で整った現場となっています。喫煙も休憩時間や指定場所に限定され、マナーの面でも改善が見られます。
ICT導入を通じて、「汚い現場」という従来のイメージを払拭し、若い世代が安心して働ける環境づくりが進んでいます。

株式会社
ワキタCSS技術開発 代表取締役社長

小林 光

可視化の力は絶大だ。ベテランの職人だけが持っていた空間認識を、若手も含めた全員が共有できる。これこそがICT施工の本質的な価値である。

小林社長:生産性も加速度的に進歩しています。効率も凄まじいですよ。40年前は10日かかっていた測量が、今は2時間で終わります。技術によって、1人の頭の中にある3次元イメージを全員が共有できるようになった。これが最大の変化です。

株式会社
ワキタCSS技術開発 代表取締役社長

小林 光

ICT施工の普及はまだ道半ば

しかし、普及状況を見ると楽観はできない。

小林社長:ICT導入の進捗を数値で見ると、国土交通省直轄工事においては9割近くまで導入が進んでいる一方、都道府県や市町村が発注する地方自治体工事では、導入率は約2割程度にとどまっています。
また、日本国内の建設会社は50万社弱存在するとされていますが、そのうちICTを活用した工事を自社のみで完結できている企業は数パーセント程度でしょう。

株式会社
ワキタCSS技術開発 代表取締役社長

小林 光

投資のハードルは高い。測量機器、施工管理ソフト、ICT建機——すべてを揃えるには相当のコストがかかる。中小の建設会社にとって、この壁は想像以上に高い。

池田部長:業界特有の多重下請け構造も課題です。ICT施工には機械からソフトまで多額の投資が必要なため、一社では難しい。そこをワキタグループがサポートするのがミッションです。

株式会社ワキタ首都圏建機レンタル統括部ICTソリューション部 部長

池田 敏彦

ワキタ×ワキタCSS技術開発が実現するワンストップサポート

ここに、ワキタとワキタCSS技術開発の協業の意義がある。

池田部長:ワキタ単体では重層的な建設工事工程のうち「施工」というひとつの工程だけに機械を出すだけでした。ワキタCSS技術開発と組むことで、前後のデータ作成や検査までワンストップで提案できるようになりました。これにより受注率が格段に上がっています。

株式会社ワキタ首都圏建機レンタル統括部ICTソリューション部 部長

池田 敏彦

国交省が定める5工程——3次元起工測量、3次元設計データ作成、ICT建設機械による施工、3次元出来形管理等の施工管理、3次元データの納品・検査。これをバラバラの会社に依頼すれば、調整だけで膨大な手間がかかる。ワンストップで対応できることの価値は計り知れない。

小林社長:お客様からは、「工程ごとに別々の会社へ依頼するのは面倒」という声が多く聞かれます。
「ワキタに頼めばワンストップで対応できる」と言える体制は、大きな強みです。

株式会社
ワキタCSS技術開発 代表取締役社長

小林 光

池田部長:ICTへの先入観が参入へのハードルとなっているお客さまも多いんです。でも、実際やってみると「今までより簡単だ」という声も多い。隙間なくサポートすることが信頼に繋がります。

株式会社ワキタ首都圏建機レンタル統括部ICTソリューション部 部長

池田 敏彦

遠隔操縦が切り拓く建設現場の未来

大裕は、遠隔操縦技術という独自の強みを持つ。

辻取締役:建設業界は2035年には120万人規模の人手不足になると言われています。弊社の「XAURS(サウルス)」などの遠隔操縦装置を使えば、1人のオペレーターが離れた場所から複数の重機を切り替えて動かせます。XAURSのメリットは既存の重機に後付け装着が可能なこと。既存重機をそのまま活用できます。

大裕株式会社取締役

辻 宗克

遠隔操縦は「ゲーム感覚」で操作できるため、若い世代にも親しみやすい。現状では有人操作より効率が落ちる面もあるが、国交省の「総合評価方式」で加点対象することも可能なため、大手ゼネコンを中心に先行投資として導入が進んでいる。

池田部長:遠隔操縦は、災害復旧などの危険現場からのニーズから始まりました。それが過酷環境の現場、さらに熱中症対策として注目されています。遠隔操縦の延長線上に「自動・自律運転(ロボット化、フィジカルAI)」があります。国土交通省はそのビジョンに向けてルール化も含めて推進していますが、まだ検証段階のものも多い。弊社では、仙台・東京・大阪に遠隔操縦装置のレンタル機を増設し、全国にレンタルできる体制を敷いています。

株式会社ワキタ首都圏建機レンタル統括部ICTソリューション部 部長

池田 敏彦

3社連携で「分からない」をなくす

3社連携の最大の価値は、お客様の「分からない」に対してたらい回しにしないことだ。測量のことはワキタCSS技術開発、施工機械のことはワキタ、遠隔技術のことは大裕——それぞれの専門家が連携し、最適な解を提供する。

池田部長:分からないことがあれば、まず声を上げていただきたい。「ワキタグループに聞けば全部解決する」という存在であり続けたいです。

株式会社ワキタ首都圏建機レンタル統括部ICTソリューション部 部長

池田 敏彦

小林社長:地域を支える中小・小規模の会社様にも、ICTの恩恵をしっかりと届けていきたいと考えています。現場ごとの状況や課題に応じた最適な提案を行うことで、建設業の持つ力最大限に引き出し、「建設国家・日本」をもっと盛り上げていきたいですね。

株式会社
ワキタCSS技術開発 代表取締役社長

小林 光

データが財産になる時代へ

3社が見据える未来は、さらにその先にある。

辻取締役:今後は新規建設より「維持管理・老朽化対策」に投資がシフトします。ワキタCSS技術開発の持つデータベース、ワキタのネットワーク、大裕の技術を組み合わせれば、点検作業の自動化などを全国展開可能です。

大裕株式会社取締役

辻 宗克

小林社長:私たちの夢は、熟練技能者の「暗黙知」を数値化・データ化し、クラウドを通じて新人でもベテランと同じ判断ができるプラットフォームを作ることです。データは紙と違って蓄積でき、財産になります。

株式会社
ワキタCSS技術開発 代表取締役社長

小林 光

さらに取締役の辻は、国交省が推進している「月面での無人建設」について語る。

辻取締役:国交省は今米国主導の「アルテミス計画※」への参画の一環で「月面での無人建設」を推進しています。通信の遅延を解決する自律走行技術も、今の遠隔操縦の延長線上にあります。ワキタグループが一体となって、そうした未来を切り開いていきたいですね。

※アルテミス計画とは:米国NASAが主導する持続的な月面探査・開発を目指す国際宇宙探査プロジェクト。 日本、欧州、カナダなどが参画し、2032年以降の月面基地建設がロードマップされている。

大裕株式会社取締役

辻 宗克
3社の対談を通じて、建設DXの現在地と可能性が明らかになった。ICT施工の普及率、投資のハードル、人手不足——課題は山積している。しかし、3社がそれぞれの強みを持ち寄り、ワンストップでサポートする体制は、その課題を乗り越える大きな武器となる。「建設DX」という大きな括りの中で、身内である3社が本音で議論し、現場の隙間を埋めていくこと。それがワキタグループの最大の強みであり、社会的使命なのだ。